ご相談者様にご用意いただくもの。
1、身分証明書類(ご相談者様がご本人様以外の場合は、ご本人様 とご相談者様の関係が分かる書類及びご相談者様の身分証明書)
2、ご本人様の住民票の写し及び戸籍登記簿謄本(全部事項証明書)
3、資産内容の分かる簡単なメモ等
4、印鑑(認印で結構です)
当方でご用意できるものは当日お持ちいたします。
その1
自慢ではありませんが、うちの子どもたちはお互いとても仲が良く、もし私が死んでもみんなで話し合って公平に財産を分けてくれると思います。
残念ながら、仲の良いお子さんたちほど相続が争族になりやすいのです。きっと皆さん親御さん思いの方たちだと思います。
私はお父さんお母さんから一番愛されていたから。
私は長男としていつも親のことを第一に考えていたのだから。
私はお父さんが寝たきりになった以降一生懸命介抱して尽くしてきたのだから。
私は長女として、高校卒業後は家業を手伝い、弟、妹を大学に行かせてあげたのだから。
皆さんそれぞれの思いがあります。
たとえ、みんなに公平に相続して欲しいと考えていても、お子さんは自分こそ一番尽くしてきたのだから相続分は他の兄弟よりも多いはずだ。と考えているかもしれません。
そんな仲の良いお子さんたちが相続を境に絶縁状態になった。というお話は、本当によく耳に致します。
その2
うちには財産なんて呼べるような物はほとんど無いからだいじょうぶ。家は借家で貯えもごくわずか。
借金のほうがはるかに多いから相続させる財産なんて無いね。
それでよろしいんですか?
財産がほとんどない方でも争族は起きています。
相続人間で話し合いがつかず、家庭裁判所に遺産分割審判の申立を行ったケースの74パーセントが遺産総額5000万円以下だったそうです。
極端な例では、財産が60万円でも裁判になったケースがあるそうです。
財産の多い、少ないではないんです。気持ちの問題なんです。
私はお母さんが病気になって寝たきりになってから会社も辞めてずっと身の者周りのお世話をしてきたのに、何で家に寄り付きもしなかった弟と財産を半分づつにしなければいけないの?
法律で決まっているからといっても納得できない。
また、借金(債務)のほうが財産より多い場合は、借金を相続させることになりますよ。
その3
主人のお金は私が全て管理しています。
主人は面倒くさがり屋で、銀行に行って待たされるのが大嫌いなんです。
ですから、お金を預けるのも下ろすのもいつも私が行ってます。
銀行の方も私とは顔なじみですから、相続になってもちゃんと対応してくれるはずです。
銀行などの金融機関は、もしご主人が亡くなったのを確認した時は、たとえ奥様が顔なじみでも上得意様でも、ご主人の口座を凍結して出し入れができないようにします。
貸金庫を開けることも出来なくなります。
相続が開始した以後、相続人が確定するまでは銀行は預金の払い戻しに応じません。
奥様が相続人だろうとは思っても、はたして奥様がただ一人の相続人なのかどうか分からないからです。
もし、預金を全額払い戻したのち、他の相続人が払い戻しの請求をして来ても、もうお支払いをすることが出来ませんよね。後の祭りです。
すると、他の相続人の方は銀行を訴えます。
何でよく確認もせず、奥さんに払い戻したんだ、損害賠償せよ。
と言う事になるからです。
預金の引き出しや、貸金庫を開けるためには、「遺産分割協議書」に相続人全員の実印を押して、全員の印鑑証明書を出すか、「公正証書遺言書正本」を提示しなければなりません。